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二つの意味があるソーシャルディスタンスと、物理的距離のフィジカルディスタンスについて [健康と環境]

今晩は

新しい日常の中で、ソーシャル・デスタンスが提唱されていますが、最初にこの言葉を聞いて強い違和感を感じてしまったのは、私だけではないと思いますが、いかがでしょうか。

そもそも新型インフルエンザ対策で、2009年に厚生労働省が非医学的介入=医療以外の手段で感染拡大を防止する手段として以下の概念が紹介されました。
「 社会的距離拡大(Social distancing):ヒト-ヒト間の距離を拡大する」
厚労省PDF.jpg
出典:“新型インフルエンザへの対応”. 国立感染症研究所感染症情報センター
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/18a.pdf

これがソーシャルディスタンスという言葉の、日本における一つの始まりだとは思いますが、専門家会議の会見でも、この言葉とあわせてフィジカルディスタンスという言葉が示されていたことは強く印象に残っています。

とはいえ、物理的な距離を保って感染予防しようという言葉としては、違和感を感じてしまったので、調べてみると社会学の用語としても「ソーシャルディスタンス」がありました。
その意味するところは・・・

「ある集団の、他の集団に対する社会関係において感じられる同情的な理解(親近性)の程度を意味し、完全な同情的理解の観点から測定される」とされます。
出典:社会学小辞典(有斐閣 1997年)

が、これじゃぁなんのこっちゃになると思いますが、心理的距離(相手の気持ちを無視したり、否定したり、拒否したりして心理的障害の量的隔たりの水準を示す用語)を集団対集団としていなすと、社会的距離と言い換えることが出来ると言えます。
出典:社会学小辞典(有斐閣 1997年)を踏まえ、tsworkingが解釈

で、私が感じていた違和感はこれだ、と直感的に感じたわけで・・・。
改めて社会学小辞典で調べて、シカゴ学派なんて言葉を見た瞬間、社会学のソーシャルディスタンスの定義の背景には、人種差別の歴史が内包されている現実に意識が飛ぶ思いでした・・・。

と、言うのも、社会学は、社会の状況を量的・質的に見つめて、今をかたどる学問でもあるからです・・・(だから解決策まで論じられるか、と言うと学問的立場として難しい場面も多々ある様です)

現にWHOは社会学用語tの意味に取られては意味がない、感染予防を図る為に物理的な距離を取るよう呼びかける言葉としてはふさわしくないと考えたのでしょうか、今回の騒動以降感染症予防としては「フィジカルディスタンシング」もしくは「フィジカルディスタンス」を採用し、記者会見で呼びかけていたことを思い出します。

先日アップしたマスクの画像にもきちんとPhysicalDistanceと示されていました。
WHO発表&強調.jpg
ただ、日本ではソーシャルディスタンスが定着しているので、そちらに訳される傾向が強くて・・・・
どんな物事でもそうですが、最初に採用された物事がすべてにおいて、よほどの理由がない限り大きなシェアをとる。ので、後から見直されたり、改良された事柄に対してあまり関心が持たれないのだろうかと感じています。

が、言葉は重い。表向きの意味と、反対の意味を探ることもあるくらいですから、本当に難しい。

どんな意味で、その言葉を発するのか、という視点に立ったときに、果たしてその表現がふさわしいのか、考える事の重要性を改めて感じさせられています。

そんなこんなで、個人的にはポール歩き(種目)としてお話しするように、ソーシャルディスタンシングはフィジカルディスタンス・フィジカルディスタンシングを使うようにし、必要に応じて併用するようにしています。

が、社会的にも何とか、フィジカルディスタンス・フィジカルディスタンシングがもっと当たり前に使われて欲しい、いや、こうした呼びかけなく生活できる日々が戻ってきて欲しいと切に切に思います。

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